第7回 全国 KAPLA®大会
結果発表
応募総数 704点
講評
今年も無事KAPLA大会を開催することが叶い、また総数700を超える作品をご応募いただきましたこと心より感謝申し上げます。
コロナ禍の中にあり中止も検討しましたが、休校、休園で遊ぶ機会が減っている子どもたちの為にできることをやってみようと考え、参加施設様の協力を得て実施する運びとなりました。施設休館、イベント中止が相次ぐなか、カプラ1ピースずつ消毒布で拭くなど感染対策作業を行い大会を運営、作品の応募手続きをしてくださった施設のみなさまのご助力に心から感謝申し上げます。
今回は応募全体の半数365作品が200部門という、異例の年となりました。感染対策として「共有」「三蜜」を避けるため、一人ずつ作品を作る形をとった館が多かったためです。
少ないピース数での作品制作は1ピースも無駄にできず、表現の上でも困難に直面します。そんな中でもたくさんの方が挑戦してくださり、独創的な作品が多く集まりました。これはコロナ渦だからこそできた一つの成果だと思います。
もうひとつの変化はスタッフ作品です。対策上KAPLAを共有して使えないという事からKAPLAのコーナー自体の休止を決めた施設もありました。
しかし「来館者からの応募は募れないけれど、それならスタッフが作って応募しよう。」と、普段忙しくカプラに触れる暇がないスタッフもコーナーの休止や休館を利用し作品を作り来館者向けに展示ならびに応募をしてくれました。スタッフのみなさまがじっくりとKAPLAに向き合う時間が取れたことは再開したときにもきっと無駄にはならないことと思います。
参加施設46館においてKAPLA大会運営に携わってくださった多くのスタッフのみなさまと、施設へ足を運び作品を応募してくださった方々のおかげで7回目の大会が実りあるものとなったことを喜ぶと共に、来年もさらにみなさまに楽しんでいただける大会を開催できるよう励んでいきたいと存じます。
最後に特別協力としていつも大会を支えてくださっている一般財団法人児童健全育成推進財団様へ感謝申し上げます。
冨安智子
児童館科学館美術館 第7回全国KAPLA大会実行委員長
KAPLA®ブロック日本総代理店有限会社アイ・ピー・エス代表取締役
施設賞
エントリー46施設。作品の質が高い施設様を賞します。日頃から来館者が気軽に楽しめ、且つ、クリエイティブな活動をできる様、環境を整えていただいていることに感謝するとともに表彰致します。大賞は選考作品数より決定。特別賞はその他特別に評価できる点がある場合、選定させていただきます。
特別賞
一般財団法人
児童健全育成推進財団賞
Pas de limite 高学年部門
海のはじまり
たいよう(小5)
三重県立みえこどもの城
審査員コメント
作品の向こうに無限に広がる海原と物語を感じ、見ていてとてもワクワクしました。 色合いもとってもきれいですし、型にとらわれない皆さんの発想に賞を贈ります。
一般財団法人児童健全育成推進財団
個人賞
今回、個人賞の審査は大会実行委員会に加え、アラノヒトミ(絵描き、絵画教室深川美術講師、東京藝術大学大学院美術研究科修了)、福田有希(グラフィックデザイナー、東京藝術大学美術学部デザイン科卒)の両氏に参加いただきました。
最優秀賞
Moins de 200 piéces 200ピース部門
KPLニュース放送中
「今日の感染者は0人でした。」
こうた(中1)
ゆいぽーと(新潟市芸術創造村・国際青少年センター)
審査員コメント
ひとつひとつを作り込んだ完成度の高い作品です。KAPLA君の開いた口や身振りも加わって、今まさにニュースを伝えている事が伝わります。前にあるテーブルには台本が乗っているのでしょうか。グラフの色を使い分けるなど細部に工夫が凝らしてあります。
部門別受賞作品はこちら
Moins de 200 piéces
200ピース以下入賞
狂言「棒しばり」
白滝ジオパーク(大人)
木のおもちゃワールド館ちゃちゃワールド
審査員コメント
能舞台を鏡の間から柱掛り、本舞台まで丸ごと作り、更に松を3本、狂言の演者、樹木、人、すべてを直方体のKAPLAを使い分け表現した力量を高く評価します。一枚の無駄もなく200ピースぴったりとはお見事です。
ひこうき
たいせい(小2)
愛知県児童総合センター
審査員コメント
少ないピース数で飛行機を立体的に作り上げています。コックピットのガラスに苦心したという正面部分から後部へと流れるフォルムがシャープで美しい作品です。
リレーをがんばるぞ!!
やんちゃん(大人)
三重県立みえこどもの城
審査員コメント
バトンをしっかり握りしめた指、駆ける足、後ろに大きく振った腕、真剣な表情、太陽に汗まで感じる今にも動き出しそうな躍動感あふれる作品です。
最終選考まで残ったその他の作品
Pas de limite
低学年作品部門
優秀賞
銀河鉄道
カズー(小3)
ぐんまこどもの国児童会館
審査員コメント
作者のPRにある「プロペラの付いた塔」は汽車を宇宙へと運ぶ駅でしょうか。最初の着想から想像を広げ、テクニックを駆使して形にしたオリジナリティ溢れる作品です。
かぷらえき
ミッソーユメミッタイ(小2)
三重県立みえこどもの城
審査員コメント
駅もビー玉コースの線路もすべてが端正で美しく完成された形をしています。KAPLAを使えば自由な形のコースを作ることができますが、1回流すと壊れてしまうという欠点もあります。しかしこの作品には「きれいにころがる」ように作った試行錯誤の成果の美しさが表れていると感じました。カラーリングも見事です。
キャン
楠 詳吾(年長)
こども未来館 ここにこ
審査員コメント
全体の表情がとにかく可愛い作品です。直方体のKAPLAで柔らかな生き物を表現するのは難しく、その上可愛らしさを付け加えるのはさらに高度なことですが、さらりと作ってみせてくれました。
気球
米倉 光希(小1)
岡山県生涯学習センター 人と科学の未来館サイピア
審査員コメント
作者がこだわった「気球の膨らみ」が見事に再現されています。気球は真ん丸ではなく少し縦長で下から徐々に反るように膨らみ、紡錘状に閉じます。板の重なりも等間隔で美しい模様になっています。手前に小さく作られた「人と動物」が気球が昇ぼるのを見上げており、詩情を感じる作品です。
最終選考まで残ったその他の作品
Pas de limite
高学年部門
森の王者 カブトムシ
怪盗キッド(小4)
ふらっとみなみ
審査員コメント
大きいだけでなく、小さなツノや足の配置、背中の羽の割れ目まで、良く観察して丁寧に作り込むことで本物らしい迫力のある実に堂々としたカブトムシに仕上がっています。
アザラシ
おゆい(小5)
Centré KAPLA TOKYO
審査員コメント
ザクザクっとした仕上げがかえって生き物の体温を感じさせます。アザラシの体の丸み、やわらかな体のひねり、愛らしい眼、まるで命あるもののようです。これが真四角から生まれたとは驚きです。
海にのまれた船
吉田 壮志朗(中2)
Centré KAPLA TOKYO
審査員コメント
船が「海にのまれているところ」という設定が秀逸です。テクニックも素晴らしく、ぎりぎりのところでバランス保つ前傾した船は、波に翻弄されながら大海原を進む姿を思わせます。
最終選考まで残ったその他の作品
Pas de limite
おとな・ファミリー部門
優秀賞
長篠の戦い合戦図
大江ファミリー(大人)
静岡市こどもクリエイティブタウンま・あ・る
審査員コメント
壮大なテーマを見事に作品として仕上げています。構想のすばらしさとともに、馬防柵や奥にある建物をしっかり作り込むなどテクニックに裏打ちされた迫力があります。歴史そのものを作品にするというKAPLAの表現のフロンティアを開いてくれました。
入賞
どすこまきっ
まさろうさん(大人)
ふらっとみなみ
審査員コメント
スケールの大きさに圧倒されました。今年はコロナで閉館を余儀なくされる中スタッフが作品を作って展示する施設が多かったのですが、そのスタッフ作品に来館者作品を作り足して大きなひとつの街に仕上げたところが秀逸です。「こまき山」の表情も豊かです。
未来のみえこどもの城
みっちゃん(大人)
三重県立みえこどもの城
審査員コメント
青と水色の2色だけで変化に富んだ表情をだしているところが出色です。「MIE」の文字を建物に埋め込み楽しさのある作品に仕上がっています。
最終選考まで残ったその他の作品
人気投票賞
オーディエンス賞
WebページとTwitterでたくさんの投票をいただき、ありがとうございました。
一般投票の結果を合算し、特に人気の高かった作品を表彰します。
スタッフチョイス賞
大会運営に携わった46施設のスタッフ423名の方々が参加して選んだ
「マイベスト」から特に人気の高かった作品を表彰します。
三重県立みえこどもの城