大会の講評
第4回の今年もたくさんの作品応募をありがとうございました。わずか2か月の間に1500を超える作品が寄せられたことに例年に増してパワーを感じます。また、年ごとに作品レベルが着実に高くなっていることは、選考するものにとって何よりの喜びであり、と同時に決められずに悩む苦しみでもありました。日本での1次、2次、3次の審査を終了した時点で今回の特別審査員カプラ考案者のトム・ブリューゲン氏にも加わっていただき、最終選考を行いました。私たちの審査結果にトム氏の評価を加味し、総合グランプリを決定しました。大会に参加してくださった全51館の施設の皆さまの多大なご協力により、今年もこのような素晴らしい作品が生まれたことに心から感謝申し上げます。
審査委員長 冨安智子(Centre KAPLA Tokyoディレクター)
特別審査員 KAPLA®考案者 トム・ブリューゲン氏
ノミネート作品はどれも素晴らしく、甲乙つけがたいものばかりでした。特別賞候補として「こんな家に住んでみたいPart2」、「カンガルー」、「にこっとちゃん」、「ひゅー どーん」が最終検討に残りました。その中で今回の第4回考案者特別賞として「こんな家に住んでみたいPart2」に決定しました。しかし、他の作品もみなレベルが高く、応募者に盛大な拍手を送ります。
施設賞
エントリー51施設。作品の質が高い施設様を賞します。日頃から来館者が気軽に楽しめ、且つ、クリエイティブな活動をできる様、環境を整えていただいていることに感謝するとともに表彰致します。大賞は選考作品数より決定。特別賞はその他特別に評価できる点がある場合、選定させていただきます。
個人賞
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大人・ファミリー部門
「こんな家に住んでみたいPart2」
ナガハラブラザーズ(ファミリー)
Centre KAPLA TOKYO
審査員コメント全体からディティールに至るまで精巧につくられた作品。曲線状の建物、傾斜を巧みに使った屋根、変化に富んだ窓を、中央の塔を中心にしてシンメトリーにバランスよく配置しています。
奥行きのある空間構成も見事で、まるで本当にフランスに実在しそうな建築物です。作る技術はもちろん設計段階における構想も素晴らしい。
Moins de 200 piéces
200ピース以下
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優秀賞
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「カメレオン」
間瀬由菜
春日部市春日部第2児童センター
グーかすかべ
審査員コメント躍動感のあるしっぽや、いまにもエサを捕えそうな舌が目を惹きます。少ないピース数ながら、立体的な構成とカメレオンの特徴をよくとらえたスケール感に富んだ作品に仕上がっています。カメレオン特有の「ギョロ目」を加えた作品にも期待したいです。
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入賞
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「鳥」
さめちゃん
多摩六都科学館
審査員コメント「鳥」特有の美しいバランスが再現されています。胴体部の重心を捕えるのが非常に難しく、作り切っただけでも評価に値しますが、顔部分に注目すると胴体同様にトサカをバランス巧みに表現されています。技巧に満ちた作品です。
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「タワー」
えっちゃん
小倉こども文化センター
審査員コメントバランス難易度の高い構成ながらに、二層の展望台に大小に合わせた窓をデザインされているほか、トップの仕上げまで最後までうまく表現されています。脚部も摩擦力をうまく計算しながら表現されている点が高い評価となりました。
佳作 |
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「神社」 |
「池田町の除雪機」 |
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「フラミンゴ」 |
「ほこら」 |
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「龍宮城の門」 |
「飛行機」 |
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「神社」 |
「大山ホテル」 |
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Pas de limite
遊び始めです部門
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優秀賞
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「スイートハウス」
ふーま(小学1年生)
愛知県児童総合センター
審査員コメント細部に細かなデザインが見られ、全体が美しく仕上がっています。柱上部のリズミカルな動き、屋根下部の彫刻を施したような表現、重量感のある上部を支える、スリットのある軽やかな柱など、全体のバランスもとても美しい。
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入賞
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「おしろ」
りな(小学1年生)
札幌市苗穂はるにれ児童会館
審査員コメント保たれたバランス、くびれのあるフォルム、少し反り上がる様に作った屋根を組み合わせ、日本のお城の雰囲気が上手に表現できています。カラーKAPLAを多用せず、屋根の部分にだけ配した水色が、この作品に合う良いアクセントになっています。
佳作 |
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「ワニ」 |
「ごうかな家の門」 |
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「すべり台」 |
「ふね」 |
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「しろ」 |
「ロボット」 |
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「ペンくん」 |
Pas de limite
夢いっぱい作品部門
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優秀賞
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「わかった!」
かりぽん(中学3年生)
こども未来館 ここにこ
審査員コメント今回の応募作品の中でユニークさNo.1。活発な生徒の声に溢れる授業のワンシーンを見ているようです。にこやかな表情が「わかった!」というタイトルと非常にマッチして、開いた教科書や上に乗せた手まで少ないピースで細部まで表現している点が出色です。見ているだけで楽しくなります。
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入賞
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「発展したカプラの街」
竹内 啓貴(小学4年生)
岡山県生涯学習センター 人と科学の未来館サイピア
審査員コメントバランス超高難易度の上部デザインが目を惹きます。カプラならではの、摩擦力とバランス保持力を巧みに利用しています。鉄橋部分はカプラジャパン公式ホームページでもおなじみですが、難易度の高い手法で作り切った美しさを評価しました。
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「空中の伝統的な町並み」
吉川 晃太(小学4年生)
新潟市児童センター
審査員コメントスケール感に富んだ作品。配置された雪国ならではの頑丈な家々は、蔵や商家や宿などの歴史的な街道を彷彿させています。中央部分に桟橋がすっと張り出すアイデアも面白い。空中にこんな街があれば、飛行船に乗ってぜひ一度は旅行してみたい。
佳作 |
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「巨人のくつ」 |
「千里の道も一歩から」 |
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「左右非対称」 |
「シックなおやしき」 |
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「カプラの街」 |
「王国」 |
Pas de limite
おとな・ファミリー部門
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優秀賞
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「ひゅー どーん」
みずほ(ファミリー)
国立科学博物館
審査員コメント配色の美しさが際立つ作品です。KAPLAカラーのみを使って重くならず、花火の鮮やかさを美しい色彩に仕上げた夏休みの応募ならではの作品。色合いだけでなく、綺麗な円形フォルムと規則的な繰り返しが幾何学的な美しさを添えています。
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入賞
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「カンガルー」
おじさんほのさん(ファミリー)
浜松こども館
審査員コメント応募が少なかった動物系作品。その中でも、力強い足と、小さな手、長く伸びた顔など、カンガルー特徴をうまくとらえて表現さています。尻尾やお腹の袋など、アレンジすると面白そうな点もあるので、これからの作品にさらに期待したいです。
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入賞
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「にこっとちゃん」
アズマックス(大人)
ぐんまこどもの国児童会館
審査員コメントマスコットの、優しい丸みが全体にうまく表現できています。なんともいえない笑顔も再現されていて微笑ましい。KAPLAの使い方がいろいろと工夫されていて、KAPLAカラーを使わずに濃淡を出している点も見事です。
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入賞
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「シンクと玉子焼きフライパン」
コグの家(ファミリー)
岩手県立児童館いわて子どもの森
審査員コメント実物大で作り切ってしまった驚き作品。直線的な作品は大きく作ることが困難にも関わらず、綺麗な四角で仕上げてあります。水道、蛇口、排水溝、三角コーナーまでこだわったキッチンで作る卵焼きはとっても美味しそうです。
佳作 |
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「ネコバス」 |
「マツダスタジアム」 |
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「カプラぎょうざ像」 |
「木もれ日の家」 |
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「with K」 |
「ゆかいな国のKAPLAハウス」 |
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「聖火台と聖火」 |
岩手県立児童館いわて子どもの森